こくみん共済 coop〈全労済〉では、一般財団法人渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷 未来デザインとともに「TOKYO もしも FES 渋谷 2023 」を主催。渋谷区共催のもと、9月2日・3日の2日間にかけて、東京・渋谷区の代々木公園を会場に「防災・減災」を普及啓発する多彩なアトラクションやステージイベントが行われました。ここではオープニングセレモニー、およびこくみん共済 coopが開催した「ぼうさい PiPit!ダンス」 のステージを中心に初日の様子をお伝えします。
「防災・減災」を楽しく学ぶ大人気のフェスが今年も開催!
もしも、渋谷で大地震が起きたら…。そんなことを想像しながら、“もしもの時”に備えて何をするべきか、“もしもの時”が起こってしまったら何を考え、どう動いたらいいかを学ぶことを目的とした「TOKYO もしも FES 渋谷 2023 」。初開催だった昨年は2日間で約2万人の来場者を集め、50以上の組織や団体がブースを出展した今年も開幕から大きなにぎわいを見せました。
渋谷区の長谷部健区長を招いて行われたオープニングセレモニーには、主催3団体からこくみん共済 coopの高橋忠雄代表理事 専務理事、渋谷区観光協会の金山淳吾代表理事が出席。
その中で挨拶に立った、こくみん共済 coopの高橋代表理事 専務理事は「今年は3万人の来場を目標にしながら、さらに多くの方々に防災・減災を楽しく学んでいただきたい」と、2度目の開催に意気込みを感じるコメント。
続いて、長谷部区長は「多くの企業の皆様にご協力をいただいて、楽しみながら学べるプログラムがたくさんあります。渋谷区の取り組みを伝えるブースもありますし、消防や警察、自衛隊の皆さんにも参加いただいているので、“もしも”の時にどのような動きをすればいいか、ぜひ多くの方に知っていただければ」と挨拶。本イベントにかける思いを述べました。
「ぼうさい PiPit!ダンス」で、防災の3つの心構えを楽しく学ぶ
その後、登壇した3名によるテープカットで始まった2日間のイベント。
オープニングセレモニーが行われたメインステージでは、2日間にわたって計12回のステージイベントが開催。その中で、こくみん共済 coopが提供するステージでは、こくみん共済 coop岡山推進本部と岡山大学、岡山市との産学官連携によって生まれた「ぼうさい PiPit!ダンス」が披露されました。
2018年の西日本豪雨の被害を受けて、翌年度から始まった「ぼうさい PiPit!ダンス」の取り組み。当プロジェクトは、こくみん共済coopの公式キャラクター「ピットくん」と同じ世界で暮らす「あんしんの森の住人AJ(エージェー)」をイメージキャラクターに、岡山大学の学生たちが音楽から振り付けまでオリジナルで作り上げたダンスを通じ、楽しみながら防災の知識を広めることを目的としています。
岡山大学の学生たちによる派手なパフォーマンスで幕を開けたステージには、ピットくんとAJのほか、岡山大学から生まれたキャラクター、はくとん君と瀬戸海ぴちこちゃんも出演。かわいいキャラクターたちの登場に子どもたちも興味津々になったところで、「ぼうさい PiPit!ダンス」のポイントが紹介されました。
「災害時には、一人で動かずにみんなで協力する」
「地震が起こった時は、頭を守る、しゃがむ、そして動かないことが大切」
「備蓄の用意と身の回りの避難経路を日頃から確認しておく」
「安心のA、住人のJ」の動き、亀をイメージした頭を守るポーズ、備蓄や避難経路を確認する指差しの動きを交えたダンスには、これら3つの心構えが反映されています。全身を動かすダンスでありながら難しい姿勢などはないので、ステージの前で振り付けを学んだキッズたちも簡単に覚えられた様子。ラストには子どもたちのほか、高橋代表理事 専務理事もステージに上がって覚えたてのダンスを披露し、最後まで盛り上がるイベントになりました。
なお、こちらのダンスは「日本身体表現学協会」のYouTubeチャンネルで紹介されているので、興味を持った方は「ぼうさい PiPit!ダンス」で検索してみてください。
4つのコンテンツで人気を集めた、こくみん共済 coopブース
ステージ以外にも、50近くの企業や団体がブースを出展した会場内では、「もしもの学校」「サバイバルエリア」「アウトドアエリア」など6つのエリアで多彩なコンテンツが展開され、見る、遊ぶ、食べるなど、多彩な形で「防災・減災」を身近に感じられる空間に。
「もしもの学校」エリアにブースを出展した、こくみん共済 coopは、「親子で学べる防災クイズ」「お住まいの地盤診断サービス」「もしものための防災リーダー診断」「VR地震体験」という4つの体験を実施。
このうち「親子で学べる防災クイズ」は、「必ず備えておきたい簡易トイレ。大人1人につき、1日何枚くらいの備蓄が必要でしょう?」「南海トラフなどの巨大地震に備えて、最低約何日分の非常食を用意するのが良いでしょう?」など5つの問題に答えるという企画。大人でも意外と知らない知識が詰め込まれ、タイトル通り親子でトライする姿が多く見られました。
一方で「もしものための防災リーダー診断」は、簡単な2択の質問に答えることで自分の防災リーダータイプを診断してくれるというもの。「防災パワフルリーダー」「防災アイデアリーダー」「防災コミュニケーションリーダー」など、診断結果ごとに認定証とステッカーが与えられ、災害時に自分ができそうな役割を意識できる機会になっていました。
これらのコンテンツは、こくみん共済 coopホームページ内にある「たすけあいで防災・減災」ページでも体験できるので、親子で防災を学ぶ機会に活用したり、自分に合ったリーダータイプを確認してみては。
■こくみん共済 coop「たすけあいで防災・減災」
https://www.zenrosai.coop/bousai-gensai.html
“渋谷区らしさ”が見える防災・減災イベントに
そのほかにも魅力あふれるコンテンツが盛りだくさんだった「TOKYO もしも FES 渋谷 2023 」。昨年も好評だった「自衛隊カレー」の提供は、限定600食がすぐに終了する人気ぶり。
同じく陸上自衛隊の特殊車両展示や、トヨタ自動車による給電車を活用した新しい避難生活の提案、NHKの持つ映像資料から関東大震災から100年にわたる防災の歴史を学ぶ「ビジョンハウス」など、どのブースも盛況。
また、鬼ごっこをスポーツ化した「パルクール鬼ごっこ」や、ブレイキン、ダブルダッチなどの体験も行われ、ストリートカルチャーの発信地である渋谷区らしさが見られるイベントでした。