海で採取、地球に優しい<海底ダイヤモンド>が日本上陸!

「海底ダイヤモンド」というものをご存じだろうか?
その名の通り、海底から採取するダイヤモンドのことである。

採掘による環境破壊などの問題が指摘されるダイヤモンド。
昨今、研究所(ラボ)で育てられる(グロウン)人工ダイヤ「ラボグロウン・ダイヤモンド」がエシカル面で評価され、様々な報道で少しずつ知られるようになった。
百貨店大手の松屋が、人工ダイヤ(合成ダイヤ)の専門ブランドを立ち上げていることを知っている方も多いだろう。
海底ダイヤは、実はその次のムーブメント。地球に優しい「第三のダイヤ」として注目されていると言う。ランドセルや革製品で有名な「土屋鞄製造所」と同じハリズリーグループの、株式会社キューでは、この「海底ダイヤモンド(オーシャン・フロア・ダイヤモンド)」の取り扱いを開始すると2022年9月に発表した。
海底ダイヤを使ったオリジナルデザインの婚約指輪など11型を揃え、今年の秋から運営する宝飾店「ブリリアンス・プラス」の東京・銀座店で先行販売を開始。その後、11月15日(火)からは、横浜・名古屋・金沢・大阪店へと取り扱い店を全店(5店)へと広げていくと、リリースで発表している。

環境破壊や労働者搾取といった問題をクリア、“曇りのない輝き”を…

地球に優しい「第三のダイヤモンド」(※第三=天然、合成に続く)として注目を集める、この「海底ダイヤモンド(オーシャン・フロア・ダイヤモンド)」。
なぜ“地球に優しいか”というと、海底で採取するため、採掘による環境破壊の少ない点が特徴であるためだ。
鉱山で発掘する一般的なダイヤモンドが雨風で地層ごと川に流され、長い年月をかけて海底に辿り着いたもので、それら天然ダイヤと物(成分や結晶構造)も輝きも同じであるのもポイントである。
キューは日本企業として初めて、その海底ダイヤを採取・加工・販売する英国のオーシャン・ダイヤモンド社と取引を開始。
オーシャン・ダイヤモンド社は、南アフリカの海で海底ダイヤを採取しており、原産国や採取した海岸地域のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)を確保。
さらには、現地では成人の専門ダイバーを雇い、海が穏やかな日に船を出すなど、労働環境にも配慮している。
つまり、採掘による環境破壊や労働者搾取といった問題をクリアにした「“曇りのない輝き”のダイヤモンド」というわけだ。

婚約指輪と結婚指輪をオーシャン・フロア・ダイヤモンドで

キューの新作リングは、婚約指輪5型と結婚指輪6型の計11型で、「BLOU(ブロウ)」のシリーズ名で展開。(BLOU=南アフリカの公用語の一つ、アフリカーンス語で青を意味し、海をルーツとしたダイヤモンドを表現)
エンゲージリングには0.3カラット、マリッジリングは2.5mm幅の指輪に0.03カラット、1.8mm幅の指輪に0.01カラットの海底ダイヤモンドをそれぞれ使う。
税込価格は11万1800円〜19万7700円。

婚約指輪に使う海底ダイヤモンドには全て、トレーサビリティーを明記したオーシャン・ダイヤモンド社の証明書が付くほか、天然ダイヤと同じく米国宝石学会(GIA)の鑑定書も付いているのも特徴だ。 サステナブルなアイテムが次々と生まれる中でも、ひと際目を引く、この「海底ダイヤモンド」。今後の展開にも期待したい。