世界中で毎秒6,000杯が飲まれている「ネスカフェ」は、1938年の誕生以来、世界中で愛されているグローバルコーヒーブランドです。「ネスカフェ」を展開するネスレ日本株式会社は、「ネスカフェ 原宿」にて11月17日(日)に「加賀友禅」オリジナルトート手作り体験ワークショップを実施します。
「加賀友禅」オリジナルトート手作り体験ワークショップは、「ネスカフェ」のサステナブルな活動を楽しく体験できる一般消費者向けワークショップの一つ。これまでに「ネスカフェ 原宿」では、「東京水引」とコラボしたオリジナルアクセサリー手作り体験や、苔テラリウムワークショップなどを実施してきました。
今回のワークショップは、加賀友禅の伝統を受け継ぎながらも、現代文化との融合を目指す「加賀友禅 毎田染画工芸」と「ネスカフェ」のコラボ。加賀友禅作家である毎田仁嗣さんのレクチャーのもと、「ネスカフェ ゴールドブレンド エコ&システムパック(つめかえパック)」紙パッケージなどのアップサイクル(※創造的再利用)から生まれた紙糸製のオリジナルトートに、本格的な手描き友禅を施すという体験ができます。
今回は、11月17日の開催を前に実施されたメディア体験会の様子をお届けします。
ワークショップで本格的な加賀友禅を体験!
この日のために朝5時起きで金沢からやってきたという毎田さん。職人の手ほどきと聞くと少し構えてしまう人もいるかもしれませんが、そんな心配とは裏腹に毎田さんはとても気さくなお人柄の方でした。
ワークショップ序盤には、毎田さん自身が加賀友禅の手描き工程をレクチャーしてくれます。「ぜひ触ってみてください」「ちょっとやってみますか?」とコミュニケーションを大事にしている姿からも、これをきっかけに加賀友禅を知って楽しんでもらいたいという気持ちが伝わってきました。
ここからは、自分で手を動かす番です。実際のワークショップでは、「洋花」と「コーヒーの葉」の2種のデザインから選ぶことが可能。今回の体験会では、「コーヒーの葉」のデザインが用意されていました。
各テーブルには工房の職人さんがサポートとして付き、随時、塗り方のコツや筆使いのアドバイスなどをしてくれます。オリジナルトートには、事前に「糊置き」と呼ばれるもち米で作った糊によって下絵が入っているので、絵心に自信がないという人もご安心を。この糊が防波堤の役割を果たし、染料が滲まないようになっています。
毎田さんいわく「塗り絵に近い」というこの工程。たしかに、糊の下絵の内側に色を置いていけばいいので、すごく難しいというわけではありません。ですが、乗せる色の量の調整や、細かい部分の塗りには、かなりの集中力を要します。
なかでも、ぼかしの技法は難関。筆を置く角度や、筆に含ませる水分量を微調整しながら、なんとかお手本に近い色味になるよう試行錯誤しました。ワークショップ中、毎田さんは各テーブルを回りながら、「いい筆使いですね」「このぼかしは、もう少し水を足すといいですよ」と、フランクに参加者に声をかけてくれます。
店内には毎田さんが手掛けた美しい加賀友禅の着物も展示されていたのですが、そんなすごい職人さんと気軽にやり取りをしながら加賀友禅の技法を体験できるという、なんとも贅沢な時間となりました。
集中して作業をしていると、あっという間に1時間以上が経過していました。読書もスマホやタブレットを使用、趣味だった編み物もすっかりしなくなっていた今日この頃。今回のワークショップは、筆者にとっては久々にスマホの存在を忘れて手仕事に没頭できる時間となりました。
自分で彩色したオリジナルトートは、工房で仕上げ作業を経た後、2~3週間後に自宅に配送されるとのこと。「ネスカフェ」で一息つきながら、完成品を楽しみに待ちたいと思います。
毎田さんによると、ここまで本格的な加賀友禅の体験ができるワークショップというのは珍しいそう。そんな貴重な体験と、ほっと一息つけるおいしいコーヒーが味わえる。しかも、この行動がサスティナブルな活動につながっているという“いいこと”尽くしの「加賀友禅」オリジナルトート手作り体験ワークショップは、11月17日(日)に「ネスカフェ 原宿」にて実施されます。
「楽しい」から始まるコミュニケーションが未来につながる
ワークショップ開始前に実施された説明会では、ネスレ日本飲料事業本部 アウトオブホームビジネス部 海老原 聡 氏と毎田さんが登壇。
1930年代にブラジルで起きたコーヒー豆の大豊作と価格の暴落という社会課題から生まれた「ネスカフェ」。サステナビリティが世界中で叫ばれる以前から、サスティナブルな社会のあり方を追求し、発展してきたブランドといえるでしょう。
海老原氏はサステナビリティと深くつながっている「ネスカフェ」の成り立ちを語るとともに、コーヒー豆不足が懸念される「コーヒーの2050年問題」に向けての取り組みを解説。そのうちの一つが、ネスレ日本で独自に展開している「ネスカフェ ゴールドブレンド エコ&システムパック(つめかえパック)」のアップサイクルです。
ワークショップで使用するオリジナルトート以外にも、「ネスカフェ 原宿」のカフェ店員のエプロンや、カフェ内に設置されているカウンターテーブルにも、アップサイクルの建材が使われているそう。
「ネスカフェ」は2023年秋から、新コンセプト“Make your world”を掲げています。一杯のコーヒーが、世界を良くすることにつながっていく。「ネスカフェ 原宿」も、そのコンセプトに基づきリニューアルされ、“Make your world”の発信拠点としての役割を担っています。
海老原氏は「ネスカフェ 原宿」で提供するワークショップを通じて、「自分の好きなものを発見していただきたい。好きなものを見つけてポジティブな気持ちになって、その輪を広げていってほしい」と語ります。
今回タッグを組む毎田さんも「加賀友禅って楽しいと思ってもらって、普段着物を着ない方にも着物の価値観を楽しんでもらうきっかけになれば」と、今回のワークショップへの思いをコメント。加賀友禅を後世に残すという意味でも、今回のコラボで多くの人に加賀友禅を知って楽しんでもらいたいと、期待を覗かせていました。
■一般向けワークショップ概要
「加賀友禅」オリジナルトート手作り体験
日時:2024年11月17日(日) 12:00~13:30 / 15:00~16:30
定員:各12名 (各デザイン6名)
(A)洋花:アガパンサスの形の美しさを表現したモダンなデザイン
(B)コーヒーの葉:コーヒーの葉の中に秋と冬のモチーフを描いたデザイン
※事前にいずれかのデザインを選択して申し込み(後からの変更はできません。)
参加費:1,000円(税込、ドリンク1杯付き)
会場:ネスカフェ 原宿 (渋谷区神宮前 1-22-8)
内容:「加賀友禅 毎田染画工芸」と「ネスカフェ 原宿」がコラボレーションした、オリジナルトートを手作りできる体験型ワークショップ。
■「加賀友禅 毎田染画工芸」とは
「加賀友禅 毎田染画工芸」は、400年続く加賀友禅の伝統を受け継ぎながら新しい意匠や友禅のあり方を模索し、きものと現代文化の融合を目指しています。伝統工芸を「古いもの」ではなく「現在へ続くファッションの積み重ね」と考えています。三代にわたって守り続けてきた伝統の技を用いながら、加賀友禅のエッセンスを洋装、商品パッケージ、建築装飾など、きもの以外のさまざまな創作物に落とし込む挑戦を続けています。今後も、愛好家の方はもちろん、きものを着ない方にも加賀友禅を楽しみ親しんでいただけるよう、毎田染画工芸らしいイノベーティブな方法でその魅力を広く発信してまいります。
公式サイト:加賀友禅 毎田健治|毎田仁嗣 (maida-yuzen.com)
<取材・写真・文/双海しお>