今年の花見は岡山へ!歴史×桜が美しいスポット5選

春の訪れを告げる桜の季節が、もうすぐやってきます。全国にはさまざまな桜の名所がありますが、「歴史とともに楽しめる桜」を知っていますか?岡山県には、長い年月を経て大切に守られてきた桜の木が点在し、古い神社やお城とともに美しい風景を作り出しています。その中には、なんと樹齢約1000年を超える一本桜もあり、長い歴史を感じながら春の景色を楽しむことができるのです。

今年の桜の開花予想では、東京都と宮崎県が3月21日に全国で最も早く咲くと予測されており、岡山県は3月28日ごろに見頃を迎えるといわれています。「この春は、ただ桜を眺めるだけでなく、歴史やストーリーを感じながら楽しんでみませんか?今回紹介するのは、岡山県内で特に「歴史と桜が織りなす名所」として注目されているスポット5選。一本の桜が、何百年もの間どんな風景を見てきたのかを想像しながら、春の訪れを感じてみてください。

2025年岡山県の桜開花予想は3月28日 歴史と調和する名所で楽しむ春

株式会社ウェザーニューズが3月5日に発表した「第五回桜開花予想」によると、2025年の桜の開花は西日本と東日本の多くの地域で平年並になる見込みです。岡山県の開花予想は3月28日で、昨年とほぼ同じ時期に見頃を迎えるとされています

岡山県は「晴れの国」として知られ、温暖な気候のもと多くの桜が美しい花を咲かせます。特に魅力的なのは、歴史的な建造物や自然と調和する桜の景観。お城や神社の境内、樹齢1000年を超える一本桜など、長い年月を経ても変わらぬ美しさを楽しめるスポットが点在しています。今年の春は、そんな「歴史とともに楽しむ桜」を訪れてみてはいかがでしょうか。

※出典:ウェザーニューズ社の第五回桜開花予想
https://jp.weathernews.com/news/51264/

岡山後楽園|日本三名園で楽しむ風情ある桜景色

日本三名園のひとつに数えられる「岡山後楽園」は、歴史ある庭園美と桜が見事に調和するスポットです。園内と外園を合わせて約280本の桜が植えられており、桜の季節になると、園内が淡いピンクに包まれ、多くの人が訪れる花見の名所となります。

「岡山後楽園には、桜の開花を知らせる標本木もあります。約50本の桜が集まる「桜林」、園路沿いを彩る桜並木、池の水面に映えるヤエベニシダレ、紅白のコントラストが美しいヤマザクラなど、園内にはさまざまな品種の桜が咲き、それぞれ異なる趣を楽しむことができます。日本庭園の落ち着いた雰囲気の中で、ゆったりと春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。

旭川さくらみち/岡山さくらカーニバル|岡山市を代表する桜の名所と春の祭典

岡山城や後楽園に隣接する「旭川さくらみち」は、岡山市内を流れる旭川の東岸約1kmに渡って桜が咲き誇る、岡山を代表する花見スポットのひとつです。周辺には約250本のソメイヨシノが植えられ、春になると川沿いをピンク色に染める美しい景観が広がります。岡山後楽園や岡山城とあわせて訪れれば、岡山ならではの春を満喫できます。

この桜の見頃に合わせて開催されるのが、岡山市内で最も賑わう桜まつり「岡山さくらカーニバル」。岡山後楽園の東側・旭川東岸河川敷約400mに渡り、多くの飲食屋台が並び、毎年約7万人が訪れる人気イベントです。夜間にはぼんぼりや投光器によるライトアップも行われ、旭川の水面に映る夜桜が幻想的な雰囲気を演出します。昼は賑やかに、夜は幻想的に。時間帯ごとに異なる桜の表情を満喫できます。

津山城(鶴山公園)|約1000本の桜が彩る城跡の名所

津山城跡に広がる「鶴山(かくざん)公園」は、「日本さくら名所100選」に選ばれた西日本屈指の桜の名所です。約1000本のソメイヨシノが城跡を取り囲むように咲き誇り、歴史を感じながら花見を楽しめるスポットとして人気を集めています。特に満開時には、石垣と桜のコントラストが美しく、本丸から見下ろすとまるで“桜の絨毯”が広がるかのような絶景が広がります。

桜の見頃となる3月下旬から4月上旬には、毎年「津山さくらまつり」が開催され、例年10万人以上が訪れるほどの賑わいを見せます。夜になると桜がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれるのも魅力のひとつ。昼は歴史を感じながらゆったりと散策し、夜は幽玄な夜桜を楽しむ、そんな贅沢なお花見ができるスポットです。

醍醐桜|樹齢1000年を超える岡山を代表する一本桜

岡山県真庭市に佇む「醍醐桜」は、樹齢約1000年といわれる県内随一の名桜です。高さ約18m、幹回り約7m、根元周辺は約9mにも及ぶ巨木で、その迫力ある姿は「新日本名木百選」にも選ばれています。昭和47年には岡山県の天然記念物にも指定され、開花の季節になると全国から多くの人が訪れる人気スポットです。

「醍醐桜」の名の由来は、元弘2年(1332年)に後醍醐天皇がこの桜を賞賛したことにあると伝えられています。春になると淡いピンク色の花が枝いっぱいに広がり、歴史の風格を漂わせながらも優美な姿を見せてくれます。見頃は3月下旬から4月上旬。夜間にはライトアップが施され、幻想的な雰囲気に包まれるのも見どころのひとつです。また、開花の時期には「醍醐桜まつり」も開催され、地元の春の風物詩として親しまれています。

がいせん桜通り|宿場町に咲く歴史ある桜並木

岡山県新庄村にある「がいせん桜通り」は、全国的にも珍しい宿場町の桜並木です。日露戦争での戦勝を記念し、明治39年に植えられたのが始まりとされ、今では133本のソメイヨシノが約500mにわたり桜のトンネルを作り出します。5.5m間隔で整然と並ぶ桜は、歴史ある町並みと見事に調和し、他にはない趣のある風景を楽しむことができます。

この通りの両側には水路が流れ、そのせせらぎの音が「日本の音風景百選」に選ばれるほど心地よい雰囲気を醸し出しています。例年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎え、ちょうどこの時期には「がいせん桜まつり」が開催され、歴史と桜が織りなす美しい景色の中、多くの人々が春の訪れを楽しみます。

訪れる前にチェック!岡山県の桜スポット詳細情報

岡山後楽園
開花時期:3月下旬~4月上旬
住所:岡山県岡山市北区後楽園1-5
アクセス:JR岡山駅からバス約15分「後楽園前」下車すぐ、車で岡山ICから約20分
公式HP:https://okayama-korakuen.jp/index.html

旭川さくらみち/岡山さくらカーニバル
開花時期:3月下旬~4月上旬
住所:岡山県岡山市北区旭川河川敷
アクセス:JR岡山駅から徒歩約20分
公式HP:https://okayama-kanko.net/sightseeing/event/9300/

津山城(鶴山公園)
開花時期:3月下旬~4月上旬
住所:岡山県津山市山下135
アクセス:JR津山駅から徒歩約10分、車で津山ICから約15分
公式HP:https://sakuramatsuri.e-tsuyama.com/

醍醐桜
開花時期:3月下旬~4月上旬
住所:岡山県真庭市別所
アクセス:車で中国自動車道北房ICから約40分、または久世ICから約50分
公式HP:https://www.maniwa.or.jp 

がいせん桜通り
開花時期:4月上旬~中旬
住所:岡山県真庭郡新庄村
アクセス:車で米子自動車道蒜山ICから約20分
公式HP:http://www.vill.shinjo.okayama.jp/index.php?id=1

※日程、料金などは変更される場合があります。お出かけの際は事前に公式サイトや問い合わせ先で最新情報をご確認ください。
※桜の開花時期は気候によって前後する可能性があります。お出かけの際は最新の開花情報をご確認ください。

歴史とともに楽しむ岡山の桜 この春訪れたい名所

岡山県にはただ桜を眺めるだけでなく、歴史や文化とともに楽しめる名所が数多くあります。日本三名園のひとつ「岡山後楽園」や、城跡を彩る「津山城」、宿場町の風情を残す「がいせん桜通り」など、それぞれに異なる魅力が詰まっています。

桜の開花時期は3月下旬から4月上旬が中心ですが、場所によっては4月中旬まで楽しめるスポットもあります。また、夜桜のライトアップや桜まつりが開催される場所も多く、昼と夜で違った雰囲気の桜を味わえるのも岡山の桜の魅力のひとつです。

春の訪れを感じるこの季節、今年は歴史と調和した桜の名所を訪れ、岡山ならではの風情ある花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。

写真提供:岡山県観光連盟