ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンファーマ株式会社は、治療と仕事の両立を図りながら、自分らしく働くことができる社会の実現を目指す新たなプロジェクト『対話でつくろう サステナブル・ワークスタイリング』を2022年10月3日に発足しました。
日本では少子高齢化の進展に伴い、労働人口が減少する中、今後は高齢の労働者も増え(※1)、病気を抱えながら働く人が増加すると推測されています。また、病気を抱える労働者の9割以上が就労継続を希望(※2)している実態からも、今後「治療と仕事の両立」は、企業が取り組むべき課題の1つと言えます。この日本が直面する社会課題に対し、ヤンセンファーマ株式会社は製薬企業として医薬品の提供を超えて、患者さんの抱える課題解決に寄与することを目指し、本プロジェクトを始動しました。
プロジェクト発足に先立ち、ヤンセンはジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ社員1,310人を対象に、2022年8月18日~9月2日の期間「治療と仕事の両立」に関するアンケート調査を実施。
調査結果から、
・病気または障がいがあると回答した人の6割は、上司に病気や障がいのことを伝え、多くの人は何かしらのサポートを受けていた。その一方で、約3人に1人は、上司や同僚らと治療と仕事の両立に関し話をする中で、「体調や治療が仕事に与える影響」については理解を得ることが難しいと感じている。
・また周囲も、病気または障がいを抱える人と一緒に働くことについて、そのサポートの仕方が分からない等の理由で、約3人に1人は心配や不安を感じている。
・病気や障がいを抱える人からの具体的な情報の共有、会社からの配慮や支援についての情報共有があれば、一緒に働きやすくなるとの声もある。
・病気や障がいを抱える人は、今後積極的な取り組みが必要なこととして「両立支援に向けた社内カルチャーの醸成」、「利用できる制度の周知」、「上司や同僚らとの効果的なコミュニケーションの取り方」を挙げた。
上記のアンケート結果から、上司と部下の対話シミュレーションを通して上司が治療と仕事の両立支援において果たす役割と対話のあり方を学ぶワークショップを実施します。
ヤンセンの代表取締役社長である關口修平氏は、「私たち製薬企業のミッションは、患者さんに革新的な医薬品をご提供することです。しかし、患者さんが日常生活の中で直面されるさまざまな課題においても、医薬品の提供を超えて解決に寄与したいと考えています。『サステナブル・ワークスタイリング』の取り組みが、働き続けたいと願う多くの患者さんにとって、治療と仕事が両立できる環境の整備につながること、そして、私たちが暮らす日本社会が直面する課題に対する1つのソリューションとなることを期待しています。」と話しました。
また本プロジェクトは今後、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ内に留まらず、治療と仕事の両立を図ることのできる社会の実現を目指して、この取り組みを社外にも広げていく予定。關口氏は、「2024年までに100の企業にパッケージを共有し、無償提供したい。」と話しました。
この取り組みにより、今後は社会全体が病気を抱える人も周囲も、不安なく安心して働ける職場環境になることに期待です!
参考文献
(※1) 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)、総務省「人口推計」
(※2) 平成25年厚生労働省委託事業 治療と職業生活の両立等の支援対策事業調査結果より